SFとアニメの世界1

懐かしのメーカーオリジナルSFメカやアニメ等に登場したメカに関するキットをご紹介していきます。


SFアニメのメカ

宇宙戦艦ヤマト

宇宙戦艦ヤマト........うーん。この名前には特別な思い入れがあります。

最初のTV放映当時は初回からあまり芳しい視聴率ではありませんでした。

裏番組も強かった..........

運よく初回から視聴した私と同級生の一人はクラスの冷たい視線を感じながらも「あのアニメはすごい!みんなも騙されたと思ってみてみ」とシンパに。

再放送から全国的に火が付いた時には「やっぱり僕らは正しかった!」とうれしかったですね。

その後、続編やら色々新作シリーズも出ていますが、最初のシリーズ(TOS:The Original Space Battleship  YAMATOなんちゃって)しか興味がないのはなぜでしょうかね?

宇宙戦艦ヤマト 

1/350スケール バンダイ

2007年1月、ヤマトキットを数々世に送り出してくれたBANDAIが満を持して発表した怒涛のスケールモデル。

大きさだけでなく、あの波動砲発射トリガーを模した赤外線コントローラーから遠隔操作で繰り出す圧巻のギミックの数々。

当時予約販売に向けて専用HPが開設され、キットの開発秘話や情報が提供されてました。うーん5万弱は痛い..........が売り切れ御免の幻のキットになるかも.....と悩んだ末に予約。

でもまだ相当数市場に残ってるんですね。当時よりも安くなっているケースも(くそ、早まったか.....)。それでもこれが到着した時は幸せでした。

そのまま部屋の隅に立て掛けて保管していたのを思い出し、久しぶりに箱の中をチェックしてみました。

箱を開けると大きな中箱A、Bに加え小ぶりな箱3つ。さらにその下に主エンジンノズル等のパーツがビニール袋に入っています。横には厚い組立説明書に開発秘話とでかいポスター(初回特典?)が。すごいキットです。

 

  外箱裏絵

 

組立説明図

外箱横

内容物

 

            別冊    ヤマトスタイル

別箱3つ

 

BoxA

真鍮引き物

主砲筒・副砲筒

BoxB


宇宙戦艦ヤマト

ポピニカ魂 1/625 2001年

1)ライティングギミック

 波動砲、主エンジン、副エンジン、

 第一・第二ブリッジが点灯。

2)可動ギミック

 主砲連動回転、パルス砲連動回転

 主砲筒個別可動、主翼展開・格納、

 ロケットアンカー発射、第二艦橋

 ハッチ可動。

3)開閉ハッチ類

 艦首ミサイル発射部、後部艦載機格納ベイ及び機関室(波動エンジンフライ

 ホイール回転)

4)音声ギミック

 戦闘態勢警報音、波動砲発射シークエンス、パルス砲発射音

 

等々これでもかとギミックが仕込まれたポピニカ魂。

艦載機とともにおまけとしてコスモクリーナーDの唯一のスケールキット(であろう)が付いています。

2001年の発売時はあっという間に完売しました。

永らく埃まみれだった展示品を綺麗にしてやりましたが船長室の3つの翼の2つが行方不明です(くそ、これもか.......)。

船体全容

艦首構造

船尾機関室

艦載機格納ベイ

コスモクリーナーD


宇宙戦艦ヤマト メカニックモデル

1/700スケール BANDAI

宇宙戦艦ヤマトのスケールキットとしては初期のものながら船体等塗装済みでプロポーションも抜群のモデルでした。

8号館食玩の世界に展示している連斬キットに比べれば内部構造の緻密さは劣りますが最低限の構造が再現されており、当時このキットの販売に歓喜したファンも多かったはずです。

本棚の上に数十年以上飾られたままでしたので埃を水洗してやりました。

船首波動砲、ファンネル上部(ミサイルベイ)、主エンジンノズルの大型フィンが幾つか紛失状態。最近再販された同キットが安く販売されていましたので購入し、部品取りしようかと思ってます。

今更気づきましたが再販品は船体等が塗装済みではなくなっているんですね。

手抜き!

 

内部構造

再販品

 

 

再販品内容


地球防衛軍旗艦 アンドロメダ

1/700 Scale  BANDAI

実はこのアンドロメダが自身一番のお気に入りでした。

映画では奮闘むなしく白色彗星に破れ飲み込まれるように破壊されてしまいました。

キットは当時電飾を自作内蔵したこの船の修繕用として保管していたものです。

松本零士さんの描く宇宙船デザインの特徴である細長いマストやフィンが幾つか欠落しています。

それでもご覧の通り電飾は生きていました。

ただし唯一ブリッジ周りが点灯しません。

艦橋部を取り外したところ第一・第二艦橋部のライティングは自身でも全く記憶が欠落していましたが光ファイバーの取り回しで発光させてました。たぶん船体内でビニールテープによる固定部の劣化等で光源部からファイバーの束が抜け落ちてしまったようです。

げっ!これじゃ最初から作り直しか?

 

拡散波動砲

 

サブエンジン

メインエンジン

 

対空パルス砲

 



LENSMAN

アメリカのSF作家エドワード・エルマー・スミスが1937年から10年の歳月を書けて執筆した古典的スペースオペラ「レンズマン」。

スペースオペラの王道的作品故に今更述べるまでもありませんがレンズマンとは超文明人のアリシア人から宇宙を守る銀河パトロール隊に与えられる個人認識票かつパトロール隊員の証でもあるレンズを持つ者を称します。

レンズは与えられた者と一生を供にするもので、パトロール隊を退役してもレンズマンではあり続けます。

話はレンズを授与されたキムポール・キ二スンという地球人の青年の成長とその活躍を描いた一大叙事詩です。

1984年に日本でこの小説のアニメーションムービー「新世紀レンズマン」とTV シリーズ「Galactic Patrol  LENSMAN」が作られました。当時これらに登場したメカのキットが幾つかリリースされています。

このキットにはTVシリーズのタイトルがついています。

 

 

BRITTANIA Ⅱ 1/1000 Scale  TOMY

先代の同名船の名を引き継ぎキムスンが艦長となる新造高速巡洋艦ブリタニア2のキットです。

巡航、着陸形態を選択可能でレンズを模した飾り台が付属しています。

このゴールデンウィークにロフトのキット保管置き場の整理に上りましたら3機も購入してました。

当時この船のデザインが相当気に入ったのでしょうね(今でも気に入ってますが)。

イカと酷評されることもありましたがやっぱりデザインにSTAR WARSの影響を受けていますね。

ミレニアムファルコンとエンパイアスターデストロイヤーの前後を併せながら

うまーくアレンジするとブリタニアのベースが。

2つともお気に入りのメカなのでこのブリタニアも大好きです。

 

 

CYCRODER-Ⅱ 1/72 Scale   TOMY

主人公キニスン操る多目的戦闘艇のキット。

あんまり興味がないので.....コメントなしとします(笑)。

 

 

 

 

 

 

 


CRUSHER  JOE   クラッシャー・ジョ-

スタジオぬえのメンバーとしても有名な高千穂遙氏の同名小説の劇場アニメから。

犯罪以外のことなら何でも引き受ける宇宙の仕事人集団クラッシャー。

主人公ジョーが率いるチーム仲間と共に宇宙を駆けるスペースオペラです。

劇場版では彼らを宇宙のならず者と見なし、追いかけ回す連合宇宙軍(銭形のとっつあん的な存在)、宇宙海賊(マーフィー団)との争いを軸に描かれていました。

キットは主にタカラからリリースされていたものです(日東科学も出していたという話もあるのですが確証はありません)。

 

 

MINERVA 1/500 Scale   TAKARA

最初のキットはジョーが艦長を務める大型宇宙船「MINERV:ミネルバ」1/500スケール。この船はチームの活動拠点でもあります。

形状は米国のスペースシャトルを彷彿させますが、逆にブルース・ウィルス主演のSF映画「アルマゲドン」に登場する新型スペースシャトルX-71の方がこのミネルバに似ていると思いませんか?

無論公開時期はアルマゲドンの方が10年以上もあとです。

キットは飛行形態、着陸形態が選択式です。プロポーションもモールドも良いキットでした。

 

 

 

 

 Fighter 1    1/100 Scale  TAKARA

主人公の愛機「Fighter 1:ファイター1」1/100スケール。同型機に赤い機体のアルフィンの愛機ファイター2もリリースされていました。

(先のミネルバには同一スケールの豆ファイターが付いています)

そういえばジョーのチームメンバーは個々の個人カラーを持ち、各人のジャケットの色にそれが反映されていましたね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 GALLEON 1/48 Scale   TAKARA

ミネルバに搭載された装甲探険車「GALLEON:ガレオン」1/48スケールのキット。

古い宇宙戦車や探険車キットの流れを汲んだようななかなか良いデザインのキットです。

これで電動走行ギミックが搭載されていたら完璧でした。

 

 

 

Space Heavy Cruiser CORDOBA

連合宇宙軍重巡洋艦コルドバ 

1/3500 Scale  TAKARA

Joe達クラッシャーを違法海賊の同類とみなし、執拗に追跡・追い詰めようとするコワルスキー艦長の船。

映画ではルパン三世の銭型警部を彷彿させるキャラ設定でした(声優が納谷悟朗さんだったのも........)

箱絵の如く同一スケールのミネルバもセットされていました。

 

 

 

 

 

 

 

SR-5 SIREN  1/100Scale   TAKARA

シレーン 

Joe達と敵対関係にあるマーフィーパイレーツ側の宇宙戦闘機です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マーフィーパイレーツのハンターメカ

左からGADFLY(ガドフライ:空中)、

SKATEBOY(スケートボーイ:水上)、

DISKHOUND(ディスクハウンド:陸上)と用途別に準備された対人攻撃用無人ハンターメカでJoe達も追い詰められました。

 

 


太陽の牙 ダグラム

今回は「太陽の牙:ダグラム」を。

このTVシリーズは1981年10月~1983年3月まで約1年半、30分枠で全75話が放映されたSFロボット戦記ものでした。

地球の植民地惑星デロイアにおけるデロイア独立運動(解放軍)と地球連邦からの離脱を阻止しようとする連邦軍の壮絶な戦いを描きながらも機動戦士ガンダム同様に勧善懲悪と言えないディープなプロットで、どちらかと言うとメカものというより政治劇的な色彩の強い進行故にお子様にはちとなじめないTVアニメだったともいえます(というわけで単純な自分はあまり真剣に見ていません)。

また機動戦士ガンダムと比して、ロボット以外の戦闘メカ類は現在の戦闘兵器に近いモノでした。

 

DOUGRAM

まずはロボットモノは買わないといいいながら、買ってしまった1/48スケールの「ダグラム」初版版です。

解放軍が独自に開発した2足歩行のコンバットアーマーで主人公カシムの愛機です。

 

 

 

 

 

ブロムリーLTR-63GB 1/72スケール

次はダグラム専用輸送トレーラー。

本来は連邦軍のコンバットアーマーの輸送用に開発されたトレーラーでしたが、奪われたダグラムとともに奪還。この後に次世代車体のアイバンDT-2も同じスケールで発売されましたがこのLTRの方がデザイン的にもお気に入りでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

連邦軍攻撃ヘリ「デューイ」&コンバットアーマー空輸ヘリ「マベリック」

共に1/72スケールで前者はデザイン的に明らかにBellのAH-1ヒューイコブラ戦闘ヘリからインスパイアされてますね(名前もSF映画サイレントランニングのオマージュか?)。

マベリックのコクピットも同じくどう見てもBellのイロコイじゃ......?

こういった脇役に現代兵器のテイストを散りばめて、SFロボット物ドラマが陥りがちな現実離れした色彩を弱めようと意図していたと見るのはちと強引でしょうか?

DYEY MP.2

MAVELLIC

 

 



テクノポリス 21C  

MBT-99A TEMTZIN

1/48Scale    AOSHIMA

1982年に公開されたSF刑事ドラマのジャンルの映画。

舞台は2001年のセンチネルシティ-。

警察機構は凶悪化する事件捜査の第一線にロボットを投入しますが彼らはまだまだ未熟なところも有り、それをサポートする人間の刑事(どっちがサポートだか..)とコンビを組ませて事件を解決している状況。

このキットは某国の次期主力戦車として試作中のテムジンです。

スタジオぬえによるデザインで前後に分割された無限軌道(キャタピラ)が斬新でした。

一見、主人公達が操る高性能マシンと思うとさにあらん。

空輸中にテロリストに奪われ、暴れ回る悪役メカ(コントローラーを奪われた鉄人28号と同じ状況で........)で主人公達の活躍によって一度は制圧されたのもつかの間、極秘に搭載されたAIプログラムが作動してさらに無人のまま破壊を続けていく......

映画が当たったらTVシリーズにする予定でしたが結局映画も早朝公開だけで終わってしまった残念な企画でした。

同一スケールでマズルカという無骨な防衛軍側戦車もリリースされました。

 

このキットの売りは戦車内部が精密に再現されていることでしょう。

完全ディスプレイタイプですがモーターライズ版(無論内部は再現されず)も発売されていました。

キットに入っていた小コミックもそのまま残っていました。

 



超時空要塞マクロス

VF-1J VALKYRIE MAX TYPE

1/72 Scale   BANDAI

1982年から放映されたスタジオぬえ原作の宇宙戦記ドラマ「マクロス」もガンダム同様に次々に新シリーズが展開されていった息の長いアニメシリーズでした。

異星人の超テクノロジーの塊である巨大宇宙船マクロスが地球に何の前触れもなく墜落してきたところから話が始まるのですが、このこのドラマの舞台となる巨大宇宙船マクロスを外せば一番の人気メカがバルキリータイプと呼ばれる有人可変戦闘機/バトロイド(戦闘ロボット)でした。

このバルキリーの特徴はバトロイドと呼ばれるロボット、ガウォーク(二足歩行する戦車的なメカ形態:ファイターとバトロイドとの移行中間形態ともいえます)、ファイターの3形態にトランスフォーム可能で、あらゆる戦闘ケースに対応できるというスーパーメカでした。

キットはその中でマキシミリアン・ジーナス専用機で、ドラマ同様にぺキパキとトランスフォームできる当時としては画期的なキットでした。

今ではプラ製ユニバーサルジョイント等を使い各部可動、形態転換など当たり前になっていますが、ご覧の通り金属ジョイントを使いトランスフォームを再現した機構にはそれまでの個々三形態の動かないキットで満足していたファンの度肝を抜いたものです。

そういった面でその後に続く同様なトランスフォームバトロイドキットの記念すべき製品ではなかったでしょうか?

当館館長はマクロスにあまり興味はなかったのですが(といいながらマクロス強襲艦形態はしっかり作っていたりして)この完全変形という言葉につられ、怖いもの見たさに購入した記憶が。

2013年にプレミアムバンダイから予約限定という形で再販されました。

 


キットメーカーのオリジナルメカ

海外の映画やTVドラマに登場したSFメカや日本の特撮モノのメインメカのキットを取り上げてきましたが今回は今ではほとんど見かけなくなった「プラモデルメ-カ-のオリジナルSFメカキット」を取り上げましょう。

このオリジナルキット、特に国内メ-カ-のものには当時の科学的考証に基づいたデザインにギミックを満載した秀逸なキットが多かったと思います。

その後メーカ-が次々淘汰・再編されてしまい今では幻のキットとなってしまったものがほとんど。たまにWebオークションで見かけることがあってもびっくりするようなプレミア価格がつくのはやむ得ないところです。

一時期このようなキットの復刻ブ-ムも訪れたましたがほんの一部が再販されたに過ぎません。多くは金型すら処分されてしまったのでしょう。

当時は時勢柄か宇宙開発時代という言葉に呼応するように宇宙戦車とか宇宙探険車といった部類のキットが多かったと思います。

コグレ、緑商会や日東科学、東京シャ-プといったメ-カ-が魅力的なキットを出し、あのスケ-ルキットの田宮でさえアポロ1号、ジュピタ-2号というスタイリッシュなオリジナル宇宙探険車をだしていたのをご記憶の方も多いと思います。

 

宇宙戦車ビ-トル*世やタランチュラ、バンガ-ド、ジェットモグラスといった名前を聞いてキットが思い浮かぶ方はもう相当の………..。

手持ちの死蔵キットはほとんどこの十数年内に再販されたさほど珍しいものではありませんがご紹介しておきます。

 


日東科学(教材)のキット(Ⅰ)

長岡秀星デザインメカ(追悼)

まずは日東科学がレコ-ドジャケットのイラストレ-タ-としても高名なあの長岡秀星氏にキットデザインと箱絵を依頼したSFシリ-ズ3部作。

キットはすべて1983年11月の完全限定再生産と名打った再販ものです。

 

長岡氏は少年誌のメカ特集での解説図やSFキットの箱絵で当時の子供達に夢を与えてくれ、その後永らく米国で活躍された後、最近日本に戻られていましたが残念ながら今年2015.06.26に逝去されました。

 

追悼の意を込め、キットの紹介に戻りましょう。

まずは1/72スケール設定の地底戦車「ジェット(Z)ライザー」。これは再販ものです。初版はモーターライズド仕様で左右上下のキャタピラが駆動、前部ドリルの回転に加えてその先端のレーザービーム孔が点灯(麦球で赤いクリアパーツの先端部を発光)といった以外と凝った造りでした。当時敷き布団と掛け布団の間に潜らせて遊んだ記憶が……

この再版品ではゼンマイ動力に変更されてしまい、無論麦球点灯機構も省略されています。

2番目が宇宙戦車「サターン」で1/60スケールの設定。これも初版はモーターライズドだったような?レーダー回転、ミサイル発射、四本脚を交互に動かし移動する機構でした。これも再版によってゼンマイ仕様に。

3番目がロケットクラフト「デルタ3」。これは最初からゼンマイだった記憶が。これもサターン同様に4本脚走行するのですが脚の動かし方が両者で少し異なっています。

 

ジェットライザー

サタ-ン

 

 

デルタ3



IMAIのキット

SFキットと言えばまずサンダーバードのIMAIを思い出すかもしれませんが、キャラクター(版権)ものが多く、オリジナルのキットは意外と少ないのではないかと思うのですが........

そうそう、雑誌等に掲載された未来の月面開発想像図に載っていたデスカバリーという一輪走行探検車がほしくてほしくて仕方がありませんでした。

 

連結戦車クローラー 

ノンスケール    IMAI

だいぶ前の話ですが一時期プラモメーカーはギミック満載のSF宇宙戦車や探検車をこぞって出していました。

緑商会のビートル2世とかキングモグラス等一度は造った経験のある方も多いのではないでしょうか?

あのタミヤでさえほしくてたまらなかったジュピーターⅡという未来的なデザインの大型ミサイルキャリアーを連結牽引した(アポロ一号ではカーゴ車を牽引)宇宙探検車を出していた位です。

今思えば一番夢のあった時代かもしれませんね。

このキットはそんな部類に入る今井科学のキットで倒産後の新生イマイの再販版(最後の再販版)です。

再販時にモータ駆動部やギミックを廃止してディスプレイタイプに変更されるケースが多いのですがこのキットはちゃんとモーターライズのまま再現されています。

 

 


緑商会(ミドリ)のキット

子供のころのSFものと言えばミドリ、ニチモの宇宙探検車(戦車)をよく作ったものです。

ビッグモグラス  

ノンスケール     緑商会

日本のオリジナルSF戦車と言えばまずこのモグラスでしょう。

当時SF模型ファンの皆さんなら一度は造った経験があると思います。

このビックサイズに加え、大きさ順にキング(このキングモグラスが最初)、ジュニアサイズに加えてリモコンタイプのウルトラモグラスという豪華版も出ていました

キットの発売時期(1966)とサンダーバードの放映時期(1965)の前後関係とメカの人気からジェットモグラ/MOLEに刺激されたと見られていますが手塚治虫さんの長編冒険漫画「地帝国の怪人」(昭和23年)にコンセプトと造形がそっくりな地底探検車が出てきます。発想の基はこちらの方なのではないかと踏んでいるんですが........(笑)。

キットはミドリのオリジナルでなくて童友社から出た国産プラモ50周年記念再販版で残念ながらオリジナル電動機構は省略されていました。

 

 


ハセガワのキット

OPERATION Ω オペレーションΩ

1/144(1/48)Scale   HASEGAWA

何を意図したのかあのハセガワが突然スペースオペレーションシリーズと称したオリジナルSFキットを出したのは20年以上も前の事です。

スペースシャトルの人気にあやかった様に基本は1/144スケールのシャトルに後部ブースターを増設したような宇宙機がいろいろなオペレーションに即した姿にトランスフォームするキットでした。ベ-スとなる設定ストーリーも箱絵に記載されています。

今から思えば完全にトランスフォーマーの先駆けだったのですね。

シャトルのベイには強力な武器の数々が.........シャトルと言うよりも宇宙戦闘機のような機体から箱絵のような小型探査艇に変形したり.....用途も不明な姿になったり。

当時怖いもの見たさに買ったこのキット、出来は良かったのですが変形はマクロスのキットのようなパキパキ折りたたんだりするというよりも知恵の輪の如くビス止めしていくといった意図がわからないキットとして結構評判になりました。その為かシリーズと称しているものの第2弾は出ていません。

最近名前を変えて久々に再販されています。

 

 


COSMIC CLIPPER 

Non Scale                       Airfix

だいぶ古い1981年製のAirfixオリジナルのSFメカキット、コズミッククリッパーです。

当時流行った接着剤のいらないスナップキットで亀の子方式で3機合体・分離できる結構大きい宇宙船のキットでした。

デザインの基はウルトラマンのウルトラホーク1号と踏んでいるのですが(笑)。

ご覧の通りどうしたわけか母船の作製途中で(興味を失ったのか?)しまったままに30年近く経過してしまいました。多分2号機の造形が気に入らなかったのでしょう.....

同社にはコミック付きの別のオリジナルSFキット・スタークルーザーという宇宙船キットもありました。

こちらも3パート分離合体式の宇宙船でしたが米空軍のスカイクレーンヘリコプターの様に母船の操縦コンパートメント後部に研究・移住区コンテナーを吊下げ、その吊下げブームの上をカタパルトとして第2小型宇宙船(宇宙戦闘機?)が発進するというものでした。

 

これらは今まで再販されたという記憶がありません........

 

 


日東科学のキット(Ⅱ)

日東科学のS.F.3.Dシリーズ 

NITTO S.F.3.D Series

S.F.3.Dは模型雑誌「Hobby Japan:ホビージャパン」, 「Model Graphics:モデルグラフィックス」の誌面を賑わせた未来戦記に登場するメカニック群を総称します。模型雑誌の老舗HJ誌でイラストレーターとして活躍していた横山宏さんの原案、造形によるモデルと各種設定により映像と劇画の連載がスタートし、これを当時まだ活動していた日東科学が独占契約でタイアップ・マーチャンダイズしたキット群でした(この辺りあくまで記憶なので間違っていたらごめんなさい)。

当時雑誌にはこの企画のモデルと映像の製作現場記事にも相当の紙面が割かれていたものです。

それ故にキット化に際してはそのディテール再現に気を遣った様で本当に秀作揃い。人気企画で活躍する戦闘用パワースーツやマシンが手に入るとあって高めな価格設定ではあったものの人気を博しました。

HJ誌と1984年創刊の当時の新参者だったMG紙とのしがらみが色々あったらしく(この辺の事情に疎くてすみませんね)、また日東科学の解散消滅も重なりキットは永らくデッドストックの流通程度になっていました。

2008年の日東の再スタートによる再版や版権問題も解決した戸のことでマシーネンクリーガーと名も新たに復刻再版もなされています。最近ハセガワに版権が移ったのかまた新作も加えてマシーネンクリーガーシリーズのまま再販されていますので入手は可能でしょう。ただ一部製品は日東科学時代に金型が紛失したとのことでその後は未販売です。

当時の雑誌を2005年頃にどばっと処分してしまったので今手元に残っているのはMG誌の関連記事ぐらい(創刊13、18号:この記事書くことが判ってたら残しておくんだったな)。

2015年暮れの大掃除でまだ捨てていなかった古いMJ誌が何十冊か出てきましたのでまた読み返しています。また適時ご紹介しましょう。

 

S.F.3.D ORIGINAl    No.1  

AFS:Armed Fighting Suit(AFS Mk.Ⅱ) 1/20 Scale  NITTO

まずはシリーズ一作目のAFS。人力強化型作業スーツに全面装甲と腕にレーザー砲を装備した地球独立政府軍傭兵隊第一世代のパワードアーマ-スーツ。

当初は敵のシュトラール共和国軍に恐れられましたが、シュトラール軍の強力兵器の投入とその物量戦術にAFSの装甲力や火力の弱さが目立ち始め次第に劣勢へ..........

キットには塗装例と実機のパーツ構成を両面にて図説したファクトシートが同梱されています。

ボックスの裏もスペックシートになっています。

 

MG紙連載記事

パーツ類

 

 

箱裏スペック表

ファクトシート


S.F.3.D ORIGINAL No.2   

P.K.A:Panzer Kampf Anzug 1/20 Scale  NITTO

地球政府軍傭兵部隊のAFSに対抗してシュトラール軍が投入したパワースーツ。

AFSの赤外レーザー砲に対抗するため外装はセラミック被覆で装甲化され、また制空権を有していたシュトラール軍の航空兵器ホルニッセと合体してそのままコクピットとなるためにAFSと比べてクリアーキャノピーの面積が広いのが特徴です。この点がPKAのウィークポイントとされていました。

基本的に製品Boxは傭兵軍キットがオレンジ、シュトラール軍キットは濃いあさぎ色で区別されていました。

キット内容

 

 

箱裏スペック表

ファクトシート


S.F.3.D ORIGINAL No.4   

S.A.F.S:Super Armed Fighting Suit 1/20 Scale  NITTO

シュトラール軍が投入した無人偵察攻撃機ナッツロッカーによる反撃で窮地にたたされた連邦軍のAFS。

この劣勢を覆すために開発されたのがこのSuper AFS です。

ナッツロッカーの強大なレーザーカノン砲と対人センサー類から気配を消すためにパイロットは仮死状態とされ機体と供に地中に埋められ時を待ちます。

ナッツロッカーの接近と共にパイロットは覚醒剤を注入されて地中から出現。強化されたセラミック装甲とレーザー砲で接近戦でナッツロッカーの砲塔を撃破する戦術をとり戦果を上げたという設定でした。

写真の古いHobby Japann 1982年12月号に横山さんのこのSAFSへ至るストーリ設定やモデルの製作過程や映像撮影のコツ等がふんだんな写真とともに8ページを割いて載せられていました。

次回はこのSAFSに至るAFSの進化過程の機体キットをご紹介してからフライングしたSAFSの宇宙版FIREBALLを再アップします。

 

Hobby JAPAN 160号

Page 80-88に

設定等の記事が

 

 

パーツ類

箱裏のスペック表

ファクトシート/塗装例


S.F.3.D ORIGINAL No.3  

A.F.S. Mk1   1/20 Scale  NITTO

順序が後先になりましたがやっと見つけました。

AFSとして順次製作されたMkⅠ~Ⅲの3機種は実戦投入されその戦果において

好成績を上げたMkⅡがAFSとして有名となりました(これがAFS/AFS MkⅡとして最初にキットリリースされた理由と思われます)。MkⅠは差し詰め初期型といってもいいかもしれません。

でもこのMk1は特にスタジオぬえが描いたハインラインのSF小説「宇宙の戦士」のパワードスーツに似ているように思えて仕方がないのですが........

 

キット内容

 

 

箱裏のスペック表

ファクトシート/塗装例


SF3D ORIGINAL No.7   

S.A.F.S Space Type FIREBALL       

1/20 Scale      NITTO

No.4 SAFS:Super Armed Fighting Suitのスペーススーツ版であるファイアーボールです。

活動場所を地中から宇宙空間に移し、シュトラール軍の宇宙兵装システム/通信ネットワークを破壊するため、大幅に外殻防御力と火力を増強し、背中には2基の大型バーニヤ装備したロケット推進装置を背負ってのこの勇姿です。

キットはニット-時代のSF3D版です。

 

キット内容

 

 

箱裏のスペック表

ファクトシート/塗装例


SF3D  ORIGINAL No.11 

P.K.40  FLEDERMAUS      

1/20 Scale      NITTO

シュトラール軍の垂直離着陸戦闘偵察機のFLEDERMAUS:フレーダーマウス P40-J40。

高い防御装甲力に加えて運動性が優れ前線に侵攻するパイロット達の評価が高かった機体とされています。

 

キットはNITTO S.F.3.D版。

 

 

 

 

 

 

 

 

S.F.3.D ORIGINAL No.15  

FLIEGE  1/20 Scale  NITTO

傭兵軍ファイアボールへの対抗策としてシュトラール軍が開発した宇宙戦闘装甲服FLIEGE:フリーゲ。

ファイアボール同様の放熱セラミック装甲、左手には拡散レーザー砲を装備し、装甲で覆われた背面大バーニアによる機動性を生かしてファイアボールの弱点である背面のむき出しバーニア廻りを狙った背面掃射を特異戦法としていました。しかしこのフリーゲは逆に正面の直視観測ウインドウが弱点となり、センシング間接視認システムを持ち完全防護されたファイアボールとの正面決戦では大きな不利を背負うことに。

キットは日東版 SF3Dシリーズキットです。

 

キット内容

 

 

箱裏のスペック表

ファクトシート/塗装例


S.F.3.D ORIGINAL No.18  

KRACHENVOGEL  1/20 Scale NITTO

シュトラール軍の無人偵察機NEUSPOTTER:ノイスポッターの優れた性能を奇襲攻撃機タイプに進化させたのがこのクラッケンホーゲル。

反重力推進装置による静粛移動性を駆使しシャフト部にパンツァーシュレック追尾ミサイル発射機6基を追加装備。偵察用電子機器に変えて索敵レーダー、ジャミング装置と連動した攻撃用電子システムを搭載。高い隠密奇襲攻撃性能で傭兵軍の強敵となりました。

このキット、日東科学の解散時に金型が行方不明となったらしく、その紛失金型に共通する部品ランナー部も含まれていたためノイスポッターも以後再生産されていないキットとされています。

レ-ダ-用金属メッシュやミサイル発射基用の金属パイプ等、当時としては珍しい複合素材キットでした。

 

キット内容

複合素材パーツ類

 

 

箱裏



タミヤのSFキット

タミヤと言えば戦車、航空機に戦艦の精密スケールキットメ-カ-の雄として確固たる地位を築いていますが60年頃にはジョー90等のITCメカやらのSFキットも少数ながら出していました。

ジョー90の電動フライングカーはモーター走行キットでありながら映像同様に脚収納までするそのギミックにはさすがタミヤとびっくりしたものです。

またちょっとITCメカを彷彿させながらも完全オリジナルの宇宙戦車も幾つかだしていました。

これらは今では幻のキットの様な状況ですが、幸運にも一つゲットできましたのでご紹介します。

 

 

JUPITER2  non Scale TAMIYA

久振りに懐かしいキットを見つけました。

タミヤオリジナルのスペースタンク、ジュピター2です。

1960年代後半に小さなカートを牽引する探検車Applo1(アポロ1)として発売され、その後アポロ1の牽引カートを移動式の大型ミサイル発射台に替えたキットです。

発売当時、このジュピター2の箱絵に惚れ込みました。

直線的なデザインのタンク部、ハーキュレスのような大型ミサイルを搭載する牽引式発車台の造形が秀逸です。

マルザンの宇宙家族ロビンソンの電動シャリオットとともに欲しくて欲しくて仕方が無かったキットでしたが当時のお小遣いでは我慢せざるを得なかったキット。

もう手に入らないと完全に諦めていたアイテムでした。

それが海外ネットオークションサイトで英国の方が25ポンドで出品しているのを偶然見つけ、これは!と色めきだちました。でもなんで25ポンド?まあ最後は相当のプレミア価格につり上がるだろうなと思いつつも適当な価格で応札しましたところなんと約100ポンドで落札。

出品者の方はコンディションは良好だがブランドがNewのキットと説明されていました。確かに箱にはタミヤのオリジナルBoxにRIKOのシールが数カ所貼られていますがこのRIKOというのは正式名称をRichard Kohnstamm Ltd. という英国のホビー商品輸入販売業者(リテーラー)で当時タミヤキットの輸入販売店として有名な会社でした。従ってBoxを含めて中身はタミヤオリジナルです。

届いた箱を開けるとパーツ袋はすべて未開封、オリジナルの組立説明書と共に英文の簡易組立説明手順書が一枚入っていました(ほう、こんなサービスを追加していたのか......)。

いやー今になってホントに手に入るとは............ありがたや、ありがたや。

 

キット内容

 

 

オリジナルと英文の現地添付の取説