国立西洋美術館 本館について
皆さんご存じの上野の森(上野恩賜公園)にある西洋絵画と彫刻の収蔵・展示を中心とした美術館。
ル・コルビジェの設計によるこのモダンな美術館は昭和34年6月に開館し、平成19年末には重要文化財に指定されています。
その後、地元台東区からの世界遺産(建物)の登録指定運動が広がり、何度も失望を味わいながらも昨年平成28年に世界各地にあるル・コルビジェ所縁の建物とともに一括登録決定となった建物です。
少し前までは特別展示のない期間には数百円の入館料でロダンやモネの松方コレクションの常設展示を見ながらゆったりとした時間を過ごせ、お昼には併設レストランで手ごろなランチをいただくといった優雅な時間つぶしができた施設でしたが(特に雨の日はお勧めのスポットで)世界遺産登録がほぼ決まった頃にはいつ行っても人、人、人の群れ...........
年末キット製作前の取材(また大げさな.....)ではクラーナハ展を開催していましたが混雑は一服していて久しぶりにレストラン一押しのオムライスを食べてきました。
みなさんご存じでしょうがミュージアムショップと併設レストラン「水連」は入場料なしで入れます。
ブレンドコーヒーとともに一度ご賞味あれ。
キットについて
集文社から発売されているペーパーモデルです。
縮尺の記載が見当たりませんが正方形の美術館建物一辺の寸法から概算して(41.11m:110mm)350~400分の1くらいでしょうか。
A4サイズ3枚のシートにカラー印刷されたパーツを切り出しながら組み立てていくコンパクトなオールペーパーキットです。 定価1000円(税抜き)。
登録後の商品には金色のシールが貼られていました。
美術館の併設ショップでも販売中です。
現在販売されている方が気持ち色合いが濃いように思うのですが..........
表紙裏の組立説明書に準じて製作していきますが、まずはル・コルビジェ作品に特徴的な近代建築5原則に関する改造点を幾つか製作手順とは別に挙げてみました。
外壁の立体化:改造ポイント1
小さいながら内部の19世紀ホールも再現されているキットですがル・コルビジェの建物としてはやはり以下の3つの点に関わる部分が特に気になるところ。
まずはコルビジェ独自の寸法単位であるモデュロールとフィナボッチ数列を組み合わせた四面の外壁パネル。
キットでは繊細で美しい印刷で表現されていますがなんといっても平面的なのが残念なところです。
そこでキットを2セット用意して外壁パネルを水平方向に切り出したものをもう一つのシートに貼り付けるという案を考えました。まあ残りのパーツも切り出しミスしたときの予備や寸法取りにも使えますし。
最初はエンボスパネル一つ一つを貼り付けることを考えましたがさすがに個々パネルの切り出しと貼り付けといった気の遠くなるような手間を考えると「無理」と即断し、妥協しました。
それでもこの厚み増しだけでも結構実感が出てきたように思えるのですが.......
正面ピロティー:改造ポイント2
次は正面ピロティ―前に並ぶ7本のコンクリート柱です。
キットは正面から見た陰影が印刷された短冊状パーツなのでここは3.0㎜φのプラパイプを高さ8㎜で切り出し、印刷箇所に固定。短冊パーツをそのパイプに沿って曲げ加工しながら密着させたものに置き換えました。
この柱は実際の杉の木柱(だったかな)から型を取り、これにコンクリートを注型して作成したもの。
表面に木肌を実感させるコンクリート柱ですからパーツの印刷面を大事にしました。
残りの部分は少し暗めにした壁面色にて塗装しています。
一階連続窓の透明化:改造ポイント3
建物一階全周に配置された水平連続窓。
一階の外回りには耐力壁はほとんどなく、連続窓とルーバーで構成されています。キットもその差異をきちんと印刷で再現していますがここは大胆に窓部を切り落とし、透明プラ板にスモーク塗装したもので張替えしてみました。
透明プラ板とスモーク塗膜の密着が弱めなのでライン引きや接着剤塗布は無塗装面側で行っています。
キットの内壁は4枚のパーツがそれぞれ片持ち方式で正方形に立ち上がった形に仕上がりますので何とかなりました。
ルーバーの追加
水平連続窓の一部の外側に外光調整用のルーバーが設置されています。
これをハウスモデル用の鉄柵印刷プラ板キットを流用して再現してみました。
1スパン20㎜で併設レストランの窓2か所に約40㎜(2スパン分)の長さでルーバーが設置されています。
ルーバー設置部です。
実際はこのルーバー間隔も数列的な変化に富んだ表情をみせるものなのですがここはこれで我慢、我慢。
19世紀ホールの製作
ここもパーツ組みが複雑です。
三つの組み立てパーツをさらに組み合わせて完成させる形になっていますが構造が結構複雑で「立体パズルか!」と頭を悩ましました。
指定の位置にこの19世紀ホールを取り付けてから一階ホール床形状に併せて切り出した床材シート(大判色紙で十分です)を上から被せるようにしてパーツ接着固定部分等を目隠ししています。
コンクリート柱の再現:改造ポイント4
館内2階はこのキットでは再現されていません。今回1階の連続水平窓をクリアー窓化したのでその連続窓から2階床を支える支柱が見える様に可能な限り設計図の配置に従い設置しました。
3.0mmφのプラパイプを14mm長で数十本切り出します。
パイプ表面に等間隔の印を付けてアートナイフを軽く押し当てながらパイプをコロコロ転がして傷つけていくとポロっと切れて量産は簡単です。
その後こんな感じで明取り天井をのせます。
床穴から19世紀ホールを覗く
キットは事前に床の指定位置を切り抜き穴を開けておくことで内部に組み上がる19世紀ホール内を覗けるようになっています。
ただ明取りとなっている天井のクロス梁中心部に設置されている支柱が付属していません。
ここは3.0㎜φのプラ棒で支柱を取り付けています。長さは約45㎜に。
下から覗くとこんな感じになります。
スロープ側、天井明かり取り三角径開口部の頂点位置にもう一本支柱があることに気付き、追加しました。この2本の柱は天井宙づり状態です。
屋上三角ドームのガラス窓はクリアプラバンに窓枠を細い黒マジックで描いてます。
大型窓と外部階段の組立設置
4つの外壁面に設けられた搬入口兼明取りとの多目的大型窓は現地取材(笑)からミラーガラス仕様の様でした。
そこでミラーフィニッシュとスモーク塗装したクリアプラ板を組み合わせて実際にミラーガラスがはめ込まれているように見せる工夫をしてみました。
実際は明かり窓や一部は出入り口にもなるように設けられているようです。
正面玄関横の階段脇にプルーデル作の「弓を引くヘラクレス」のブロンズ像を自作し置きました。
「ええ~、これがヘラクレス像?」って言わないでくださいね。
Nゲージのフィギュアの手足や胴、頭の向きをペンチで加工してフラットブラックで塗装した物です。台座はプラ粘土製で硬化後にミディアムグレーで塗装しています。
またステージ下には傘置きを設置します。
国立西洋美術館正面広場の拡張工事
美術館正面広場や向かって左に見える新館の一部再現を目指して拡張工事を開始。
新年早々西洋美術館に出向き、ミュージアムショップで設計資料の載った本や正面写真の絵葉書(70円)1枚を買ってきました。
美術館土台工事(大げさな.....)
正面入り口のスロープを再現するために本館を含めて土台の嵩上げを実施。
5mmのスチレンボードをA4サイズに切り出し、19世紀ホールや本館正面前右側にある地下展示場へのアクセス階段用の穴開けと入り口付近の構造再現用の切り込みを採寸・カットしています。
左翼屋外展示スペース等仮設置
ロダンの「考える人」や{カレーの市民
」の彫刻が置かれている左翼庭園。
まずは位置決めを実施。
入り口スロープ横の開口部には地下施設へのアクセス階段が設けられています(現在は封鎖中)。これを再現するためにアクリル展示台を2段構造にして開口部に併せてアクリル板をくり抜きます。
本館横の新館(作業棟)建物も絵葉書を参考にそれらしく新規に設置。
屋根も付けました(笑)。
左翼の屋外展示庭園の仕上げ
彫刻類、正面の生垣や庭園内樹木を絵葉書を参考に再設置しています。
考える人
カレーの市民
「地獄の門」の制作
右翼の目玉、ロダンの「地獄の門」。
色々悩んだあげくスチレンボードで左右の門構え、中央の門扉部、そして天板と台座の5分割構造とし、ぱっと見で地獄の門らしく見える様に組み立てることにしました。
各パーツのボード表面には写真を参考にして各彫刻模様を凹凸をつけてから組んでみました。
背面大理石風のパネルもスチレンボードです。
展示台は模様を生かしてボール紙で。
後でスポットライト3台を設置します。
地獄の門横の二体の女性立像
これもNゲージフィギュアからチョイスし、ポージングをさせフラットブラックで塗装した物です。
右翼と正面入り口付近
地下に繋がる折り返し式階段も作成しましたが今回は取り外して写真を撮っています。
階段が少し潰れてしまいました(あとで交換予定)がその横には催し物の告知板を置いて......
国立西洋美術館のジオラマ完成
実際には建物と左右の鉄柵との間には目隠しの大木がずらっと配置されていますが、今回は取付けていません。
正面から見るとオーバースケールのブロンズ像が遠近感を強調してくれていますが、俯瞰にするとスケールバランスの悪さがバレバレになっちゃいますね。
数日前に国内価格の1/10のZスケールのホワイトプラフィギュア100体セットをe-Bayでみつけましたので注文中です。届きましたら置き換えてみようかと思いますがこれでもまだオーバースケールかな?
アクリルケースに入れてみました(笑)。